「若く見られてうれしいのにも限度があるんだよ!」
青く晴れた空の下、
俺の恋人である木佐翔太さんは恥ずかしそうに叫んだ。
セーラー服姿で。
もう一度言おう。
『黒タイツ+セーラー服の姿で』
ことの発端は、1時間ほど前に遡る。
****
「本当にごめん!」
ショートの黒髪にかわいい寝癖をつけながら木佐さんは俺に頭を下
げてきた。
原因はきっと昨日のことだろう。
昨日は午後から一緒に出掛ける予定だったが、
急に会議入ってしまったということで約束は取り消しになってしま
った。せめて夕御飯だけでもという話になったのだが、
待ち合わせ場所で1時間程待っても来なかったため、
メールを送りひとまず帰ることに。
結局帰ってきたのは夜中の1時過ぎ。
その上帰って来たと思った途端すぐ倒れるように玄関で眠ってしま
ったのだ。
「約束破ったうえ玄関で寝たのを運ばせもして...
ほんとごめん」
ベッドの上で正座をしながら木佐はまた謝罪の言葉を口にした。
「そんな謝らないでください!
それに疲れても俺に会いに来てくれたことすっげーうれしいんです
」
「雪名......、いや...でも。
ドタキャンとかもう数えられないぐらいだし。
年上なのに頼りっぱなしで.....私」
年上とか気にすること無いのに。
むしろ俺は学生で時間にも余裕があるのだからもっと頼ってほしい
ぐらいだ。
「木佐さん顔をあげてください。
せっかく久しぶりに会えたんだからもっと顔をよく見せてください
。ね?」
ゆっくり顔を上げた木佐をよく見ると、
昨日より顔色も良くなっていた。でも少し痩せた気もする。
「.......やっぱりごめん」
「だから、謝らないでくださいって」
なかなか笑顔を見せてくれない木佐に苦笑しながら、
自分もベッドに座りその頭を撫でた。
こうやって隣にいられるだけで俺は幸せなのだ。
もちろん会えるならもっと会いたいけど、
仕事をがんばる姿も同じぐらい大好きなのだから。
「さぁ、木佐さん朝ごはんにしましょ!顔を洗ってきてください。
洗濯するものあったら出しといてくださいね」
「お前いつでも嫁に行けるな.....」
「冗談言ってないで、何時に家出ますか?
俺は今日特に用事ないですけど...」
「あぁ、今日1日休みもぎとってやった」
「.......え」
今なんて....?
「?聞いてる..?」
「..............って、
23日ぶりに丸1日一緒じゃないですか!!」
「頼むから日にちを数えるな」
顔を赤くしながら洗濯ものを抱え、脱衣場に走っていった。
だがそこからちょこっと顔を出しながら言葉を続けた。
「だから...その、
こんなんじゃいつも迷惑かけてるお返しには全然足りないけど。
今日は何でも雪名の言うこと聞くから、何でも言って。
家事てもなんでも手伝うし」
.....気にすること無いのに。
「じゃあお言葉に甘えて。今日はずっと一緒にいてください」
「それは....言われなくてもそうする」
それだけ言うと脱衣場の中に隠れてしまった。
「はい!」
あぁ、今日は1日幸せで死にそうだ。
****
「ところで木佐さん。そこの紙袋って何なんですか?」
朝食を食べながら少し疑問に思っていたことを投げ掛けた。
玄関で寝ていた時、横に放り投げてあったのがその紙袋だ。
持ってみたが中身は軽く、
勝手に見るのも悪いのでベッドの横に置いておいたのだ。
「あー、それは漫画の資料のために買ったやつだよ。
もういらなくなったんだけど捨てるのも少しもったいないし、
とりあえず持って帰ってみたんだ」
そう言うと後ろから紙袋ろ引っ張り中身を出した。
「ほら、これ」
「.....セーラー服?」
「正解」
長袖の紺色に目を引く赤いスカーフ。
漫画の資料だからか短めなスカートだった。
「俺の学校のセーラー服とちょっと似てます」
「雪名の学校セーラーだったんだ。私んとこダサかったからなー.
..。
こうジャンパースカートってやつにリボンだってただの細い紐だし
!ってよく愚痴ってた。あの頃はセーラー服に憧れたな.....
」
「木佐さんなら絶対似合いますね」
「ま、今となってはその夢も叶わないけどね。ごちそうさまー」
手を合わせ食べ終わった食器を重ねると木佐は立ち上がった。
雪名は味噌汁をすすりながらその後ろ姿を見る。
絶対似合うだろうなー.....。
木佐さんって髪も綺麗な黒色だし、絶対セーラー服と合うと思う。
もし同級生でいたら一目惚れしたに違いないはずだ。
見たいな....。
自分も食器を重ね台所へ持っていくと木佐に「そこ置いといてー」
と声をかけられる。
「それより、他に何かやって欲しいことないの?
洗濯は洗ったら乾かすとして、他は?」
「いや、突然言われても.....」
1人暮らしだからそんなに家事も溜まらないし、
というか家事は結構好きなため今手伝ってもらうことなんてあまり
無い。
こうやって一緒にたわいのない話をしてるだけで十分なのだが..
...木佐さん1度言い出すと聞かないし。
「そんな考える程無いの.....?」
「じゃあ例えばどんなことしてくれるんですか?」
「えっ......あー、肩たたきとか?」
「そんな年寄りじゃないんですから」
木佐さん自身も思いつかなかったのか恥ずかしそうに顔をそらした
。
「とにかく、なんか考えろ!」
「そんなー」
ひとまずリビングに戻り腰を下ろす。
机にこてんっと頭を乗せ何かないかと必死に頭を回転させた。
今俺が1番やってもらいたいこと。
うれしいこと。
見たいもの.....ん、見たいもの?
「あ!木佐さんありましたよ!」
「ほんと?」
うれしそうにこちらを振り向いた木佐に向けて雪名は言った。
「木佐にしかできなくて、今俺が1番やってもらいたいこと」
「うん」
「セーラー服着てください!」
「..................雪名さん、
私疲れてるのかな。今幻聴が聞こえたんで「
木佐さんのセーラー服姿が見たいです!」
「被せてくんな!てか誰が着るか!」
大真面目で言ったのに全否定されてしまった。
「何でもって言ったのは木佐さんじゃないですかー」
「何でもの常識を考えろ!
てか三十路のおばさんがセーラー服とか恥ずかしくて死ぬ....
..」
顔を青ざめながら想像してしまったのか、
この世の終わりとでも言いたげな表情を浮かべてしまった。
「大丈夫ですって!木佐さんなら絶対似合います!
俺が保証します」
「......いやだ」
「えー」
1度木佐さんのセーラー服を想像してしまった今、
もう後には戻れない。というか見たい。本気で見たい。
だが頑なに首を縦にふってくれないため仕方なしに最終手段に出る
ことにした。
「.......昨日1人で待ってるとき寂しかったなー。
寒かったなー」
「うっ」
「忙しいのはわかりますけど、楽しみにしてたのになー」
膝をまげ覗きこむように顔を見た。
案の定反論しようとしているが言葉が見つからない様子だった。
よし、あとは簡単だ。
「ね、木佐さん。お願いします」
そう言い木佐の唇に優しくキスをした。
「~~~!」
顔を真っ赤にして俯いた姿に「ん?」と答えを促しす。
「...........わかった」
「はい!」
木佐さんのセーラー服姿なんて見たら正直理性崩壊しちゃいそうだ
けど、そん時はそん時だ。「ありがとうございます」
と言いながら小さい体に抱きついた。
****
「木佐さん開けてもいいですか?」
「自分で開けるからちょっと待って!」
待てを言われた犬のようにぴしっと雪名はその場に正座した。
しかし我慢できないのかうずうずと体が揺れている。
「あ...開けるけど、絶対笑うなよ」
「笑いません!でもにやけるのは許してください!」
「どんな宣言だ!?」
一息置いた後ゆっくりとドアが開かれた。
「っ....」
あぁ、きっと一目惚れというのはこんな感覚なのだろう。
周りの音が消え、視界にはただ1人だけ。
違和感なんて言葉は思いつかないほど、
まるで木佐さんのためだけにあると言っても過言でないぐらい似合
っていた。
正直想像以上で固まってしまった。
「な....なんだよ」
「.......」
「雪名?」
「...木佐さん、好きです」
「はぁ!?ななななっ何言ってんの!」
雪名は立ち上がり勢いよく木佐に抱きついた。
なんて言われようとも体が勝手に動いてしまったのだ、
仕方がない。
「もう可愛すぎです!似合いすぎです!大好きです!」
「...く...苦しい」
まるで大型犬だなと心の中で呟いた木佐はなんとか雪名を引っ剥が
した。
すると耳と尻尾があったらしゅんと垂れてしまったどろう表情を向
けられる。いやいや、息ができないんだよ。
「はぁ...、これで満足した?もう脱ぐぞ」
「ところで木佐さん。少し提案があるのですが」
「なに?」
「そのまま少し俺とデートしませんか?」
ガゴッ!
木佐が振り上げた膝が雪名の腹部にクリティカルヒットしていた。
「....き..木佐さん、腹からガゴってあり得ない音が」
しかしその瞬間ちらっと黒いパンツが見えたことは、
雪名の心にしっかり保存された。
もちろんその事の気づいていない木佐はそれとは違う意味で顔を赤
くしながら怒鳴った。
「出るわけないだろー!誰かに見られたらどうするんだよ!?
絶対嫌だ」
「大丈夫ですって。
もし話しかけられたら人違いってすぐ逃げればいいし、
見られてたら誤魔化せばいいんです」
お腹を押さえながらよろよろ立ち上がる。
「そういう問題じゃない」
だが頑なに木佐は嫌だと言った。
仕方がない。本当はまったく気にしていないのだが、
昨日の弱味をまた持ち出した。
「
あの待ち合わせのあと一人でカップラーメン食べて寂しかったな.
.」
「っ....それは」
気まずそうに顔をそらす。
「料理作るにも木佐が食べてくれなきゃ意味無いんです」
少し沈黙が流れた。
やはり無理強いはよくないか。
「別にいいんです。我が儘でしたよね、すいません。
木佐さんが何でもやってくれるって言ってくれたからつい甘えてし
まいました」
「う....」
「忘れてください。っあ、デザートにゼリーありますけどいかが「
雪名!」
「...はい?」
口をぱくぱくさせながら意を決したのか小さな声で呟いた。
「少しだけなら....出掛けても、いい...かも」
「あ.....ありがとうございます!!」
先ほどの暗い顔とはうって変わって笑顔で抱きついてきた。
....そんな嬉しそうな顔で言われたら何も言えないじゃんか。
完璧に雪名のペースにハマっちゃったみたいだが、
最近会えなかったぶん甘えたい気持ちもあって。
そっと手を背中にまわし首もとに顔をうめた。
****
「木佐さん、くっついてくれるのは嬉しいんですが、
その体勢だと逆に目立ちません?」
「...う、うるさい」
家を出てから数分、
木佐はずっと雪名の服の裾を掴みながら後ろに隠れながら歩いてい
た。背の高い雪名の後ろは確かに前からは見えないが、
すれ違った瞬間驚く人が数人いた...。
「駅とか人の多いところは嫌だから」
「わかってます。近くのスーパーで買い物してすぐ帰りますから。
だから、」
後ろに隠れる木佐を剥がすとちゃっかり恋人繋ぎをしてから言葉を
続けた。
「デートなんだからちゃんと横を歩きましょうね」
「.............はい」
やっとスーパーの近くに来たところで雪名が小さく「あ...」
と言葉を洩らした。
何かと思い前をよく見ると雪名と同年代ぐらいの男性が2人。
もしかして....。
恐る恐る見上げると、
案の定いたずらっ子みたいに笑いながらこちらを見ていた。
「ゆ....雪名、お前「あれ!雪名じゃん!?」
どうやら友人らしき2人のうち1人がこちらの姿に気づいたしまっ
た。
せめて他人のふりをしたくて逃げようとするが手が取れない。
そんな木佐には気にもとめず雪名は普通に会話を始めてしまった。
「なんで2人ここにいるんー?」
「買い物。雪名は家近くだっけ?」
「そう。俺もデート兼買い物。ね、木佐さん?」
こっちに話をふるな!
「デートって、この子彼女!?かわい~、高校生?
さすが雪名はモテるな」
「お前の彼女高校生だったのかよ。やるなー」
頭上で繰り広げられる会話にただただ苦笑いを浮かべるしかなかっ
た。
「かわいいだろ!絶対手出すなよ、俺の彼女なんだから」
そう言って木佐の腰に手をまわし引き寄せた。
「彼女のいない俺達に嫌味か、アホ!」
「俺も可愛くて年下な彼女が欲しい...」
いやいや、君たちの前にいるの10歳近く年上のおばさんだよ。
というか恥ずかしすぎる....。
もう耐えられない。
「雪名、私先にお店行ってる」
それだけ言い残し、
2人に頭を下げると木佐は走って店に入ってしまった。
「あ、木佐さん!待ってください!じゃあ、また学校で」
軽く手を振り雪名も追いかけるように走り出した。2人も「
じゃあ」と手を上げたが、不思議そうに顔を見合わせた。
「「年下なのに...さん付け?」」
****
ひとまず買い物を済ませ外に出てきた。
雪名は先ほどから一言もしゃべらない横の人に目を向けた。
......怒ってる。
まぁ怒ってるというより、少し手前の不機嫌という感じだが。
「あの、木佐さん?」
「........」
返事してくれないんだよなー......。
だがさっきも無言のままだが買い物袋を1つ持ってくれた。
その姿に少し頬が緩んでしまった。
「....友人のことは、すいませんでした。
つい木佐さんのことを自慢したくなって」
「.....」
「あの2人は俺に彼女がいることは知ってたんですけど、
詳しいことは言ってなかったんで」
「........それじゃあ、
雪名の彼女は高校生ってことになっていいの?」
表情を変えないまま木佐は呟いた。
「いえ、2人にはあとでちゃんと話しときます。
俺の彼女は仕事をしてる時はかっこよくて、
でも普段は抱き締めたくなるぐらいかわいい年上の女性だって」
「っっ~!!」
なんでそう恥ずかしいことを素面で言えるのか....。
「でもますますセーラー服着てたことが変じゃん」
「俺が無理やり着せたんだし、気にしないでください」
そんなこと言われても、いい歳してコスプレまがいのこと....
。ダメだ、やっぱり恥ずかしすぎる。
「ところで帰ったら何しますか?」
「決まってんじゃん。服を脱いで、雪名をコキ使う」
「えーなんでですかー。今日1日何でもやってくれるって」
買い物袋を振り思い切り雪名の背中にぶつけた。
「セーラー服着た時点で1日分の力使ったの。もうHPゼロ」
ここ最近で1番と言っていいほど気疲れした。「でも、」
と食い下がらない雪名を無視し歩きを速める。
手を握って止めようとするが、
雪名の顔に弱い私は振り向いたら絶対負けだ。
気にせず歩こうとしたその時、
「皇?」
あ、この声知ってる。
小さく「ヤバっ」
と口にした雪名はすぐ表情を変え笑顔で手を振った。
そう。彼女は、
「理緒、どうしたん珍しいな」
小嶋理緒ちゃん。雪名の友人で少しの間付き合っていたらしい人。
そして以前私がヤキモチをやいてしまった人でもある。
「この近くの友達の家に昨日泊まってたんだ。....
それより皇、あんた手繋いでるその可愛い子誰?」
「えっと....」
すぐ手を離したが完璧に見られてしまった。
だがなぜか雪名は何も言わず口ごもってしまった。
不思議そうに私が見上げると雪名はそっと耳うちをしてきた。
「その....理緒には、彼女が年上だって言ってあるんです」
「はぁ!?じゃあどうすんの」
「ははは...、どうしましょ」
「皇、年上の彼女さんいるって私に言ったよね?
あんたの性格じゃ浮気なんてしないって信じてるけど...」
怪訝そうな顔で見られ雪名は苦笑するしかなかった。
なにより手を繋いでるのを見られたのがまずい。
完璧パニックになってる雪名にどうにでもなれと木佐は口を開いた
。
「私は....えっと、遠い親戚です!
旅行で来てて雪名に案内してもらってたんです」
「雪...名?」
え?あ、さすがにこの姿で呼び捨ては変か。
「ゆ....っ..雪名お兄ちゃんに、です」
「へー、そうなんだ」
あまりに漫画チックな嘘だがどうやら信じてくれたらしい。
「はい」
あぁ、もう心が痛い...。
人を騙すって疲れるよ。
「可愛い親戚の子じゃない、変な勘違いしてごめ......皇、
あんた何ニヤついてんの?」
視線を向けると確かに少しニヤけてるというか、
顔を赤くしてるというか。
「え、いやいやいや。何でもない」
口元を手で隠しながら雪名は笑った。
「...?まぁいいけど」
そう言うと理緒はなぜか木佐に近づき目線を合わせてきた。
この子もスタイルがよく身長高いな...。
「その制服かわいいね」
「あ....ありがとうございます」
「私もこんな妹が欲しいな」
そう言って頭を撫でられた。
ここまできたらもう笑うしかない。
「皇、あんま連れ回して疲れさせちゃダメよ。中学生だからって、
馴れない東京はきっと気使っちゃうんだから」
......ん?
いま、何て言っ.....た?
「じゃあ私は用事あるから、またね」
「あぁ」
笑顔で手を振りながら理緒は歩いていってしまった。
「はぁぁぁ...なんとか誤魔化せましたね。
ありがとうございます。でも中学生って、木佐さんすごいですね」
「....」
「あれ、............木佐さん?」
返事が来ず変だと思い顔を向けるとなぜかものすごく怒っていらっ
しゃった。
「あ......あの、木佐さ「雪名...」
「はい!」
「若く見られてうれしいのにも限度があるんだよ!」
「いくら制服着てるからって中学生はあり得ないでしょ!
よく顔を見てみろよ!」
「木佐さん落ち着いてください」
さすがに中学生というのは木佐のプライドというより、
大人として許せなかったんだろう。
でもその姿で怒っても正直かわいいだけなんですけど.....。
「もうヤダ。早く帰る、脱ぐ」
軽く涙を浮かべながらまくしたてた。
悪気はなかったとしても傷つけてしまったことには違いない。
「木佐さん、今日はすいませんでした」
「........」
でも俺の気持ちも知って欲しい。
「......最初は俺も、
みんなにかわいい木佐さんを自慢できてうれしかったんです。
でも....
やっぱりそんなかわいい格好は俺だけのものにしたいです」
どんな木佐さんも好きだけど、
俺だけに見せてくれる姿はやっぱ誰にも見せたくない。
「雪名.....」
独占欲丸出しだけど、それだけ好きなのだから。
「木佐さん....」
「だったら最初っから家出るなんて言うなぁぁぁー!!」
本日2回目の腹への膝蹴りが直撃した。
****
ーー後日
「ということで、
この前お前たちが見たのは俺たちより8つも年上の彼女ってこと」
「だから、なんでそんな嘘つくんだよ」
「今日はエイプリルフールじゃねーぞ」
「いや本当だって!
もうちゃんと働いてるキャリアウーマンなんだって!」
「「はいはい」」
.......友人に、信じてもらえませんでした。
fin