『なんてことある日常』のつづきみたいなものです。
ヴォォーーーー・・・
耳元で暖かい風と共にうるさい音が鳴り響く。
「熱くないか?」
「えー?」
「あ・つ・く・な・い・か?」
「うんー大丈夫ー」
最近羽鳥にドライヤーで髪を乾かしてもらうことが習慣になってい る。別にいちいちドライヤーを使わなくてもいい気もするが、 羽鳥曰くそうでもしないと濡れたまま寝て風邪をひくからだそうだ 。
さすがオカン。
・・・言ったら怒られるけど。
ヴォォーーーー・・・
でも人にやってもらうというのは、なかなかに気持ちがいい。
ついうとうとしてしまい船を漕ぎ出したのを見てか、 また後ろから声がかかる。
「おい、もう少しだから寝るなよ」
「・・・えー?」
「ね・る・な」
「うんー」
なんとか目を開き眠気と戦う。 話していた方が気が紛れるかと思い口を開いた。
「明日も家来れそうー?」
「・・・・・・」
どうやら聞こえてないらしい。 ぷーっと頬を膨らましながらいじけたように続ける。
「トリー」
「・・・・・・」
「・・・芳雪ー」
「・・・・・・」
「・・・好きー」
「・・・・・・」
ちぇっ・・・聞こえないか。 そんなことを思っていると後ろでカチッという音と共にドライヤー が鳴り止んだ。
「ん、ありがと」
そう言って振り向いた瞬間なぜか唇に柔らかい感触。 キスされてると思った時にはすでに遅く、 舌を絡めとられ主導権を握られていた。
「っ・・・ぁ、は・・・ぅ・・・・」
酸欠寸前で離され、 力が入らなくなった体をぐてんと羽鳥に預けた。
「はぁ・・・はぁ、いきなりしないでって、言ってんじゃん」
「誘ったのはお前だろ」
まぁ・・・否定できないけど。
素直になれず羽鳥の首もとに顔を埋めると、 くすっとかすかに笑い声が聞こえた。
「・・・俺も好きだよ」
優しく微笑みながら額にキスをくれた。
「~~っ!!き 聞こえてたなら返事してよ!」
ますます笑いながらポンポンと頭を撫でた。
「質問の答えだが、 明日は会議が遅くに入ってて来るのは無理そうだ」
「・・・・・そっ・・かぁ」
目に見えてしょぼんとしてしまった吉野に近づきその体を抱きしめ る。
「 でも出勤は昼頃からなつもりだから朝はゆっくりご飯食べような」
「・・・うん!」
なんてことのない日常の繰り返しだが
この瞬間 瞬間が
本当に幸せだ
fin
耳元で暖かい風と共にうるさい音が鳴り響く。
「熱くないか?」
「えー?」
「あ・つ・く・な・い・か?」
「うんー大丈夫ー」
最近羽鳥にドライヤーで髪を乾かしてもらうことが習慣になってい
さすがオカン。
・・・言ったら怒られるけど。
ヴォォーーーー・・・
でも人にやってもらうというのは、なかなかに気持ちがいい。
ついうとうとしてしまい船を漕ぎ出したのを見てか、
「おい、もう少しだから寝るなよ」
「・・・えー?」
「ね・る・な」
「うんー」
なんとか目を開き眠気と戦う。
「明日も家来れそうー?」
「・・・・・・」
どうやら聞こえてないらしい。
「トリー」
「・・・・・・」
「・・・芳雪ー」
「・・・・・・」
「・・・好きー」
「・・・・・・」
ちぇっ・・・聞こえないか。
「ん、ありがと」
そう言って振り向いた瞬間なぜか唇に柔らかい感触。
「っ・・・ぁ、は・・・ぅ・・・・」
酸欠寸前で離され、
「はぁ・・・はぁ、いきなりしないでって、言ってんじゃん」
「誘ったのはお前だろ」
まぁ・・・否定できないけど。
素直になれず羽鳥の首もとに顔を埋めると、
「・・・俺も好きだよ」
優しく微笑みながら額にキスをくれた。
「~~っ!!き 聞こえてたなら返事してよ!」
ますます笑いながらポンポンと頭を撫でた。
「質問の答えだが、
「・・・・・そっ・・かぁ」
目に見えてしょぼんとしてしまった吉野に近づきその体を抱きしめ
「
「・・・うん!」
なんてことのない日常の繰り返しだが
この瞬間 瞬間が
本当に幸せだ
fin
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