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世界一初恋にどっぷりハマッてる二次創作サイトです。
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千秋がちょっと奥さんっぽいことをするお話。

「・・・疲れた」

今日何度目かわからないため息を吐きながら、マンションまでの道を歩く。
副編集長という立場から仕事が多いのはわかるし、もちろんやりがいだって感じる。俺なりにがんばっているつもりだが・・・・・・、どうしてこの会社の部決会議はあんなにも喧嘩腰なんだ。



****

今日は高野さんと一緒に会議に出たが、何度暴れ出しそうになったこの人を止め、握りつぶされたボールペンを横目で見ただろう。
これ自体は毎度の事だからまだマシだ。ただ今回は・・・、

「吉川先生の本、たかが読み切り集のにこの数は多すぎません?」


・・・たかがだと?

とまぁ、ふざけたことをぬかしやがった受注センターの女にキレかかったせいで今度は高野さんの暴走を止められず、予定より3時間押しの戦争は終わった。



****

「はぁー・・・」
チンっと鳴り目的地に着いたエレベーターを降り、家に向かった。
そういえば今日は1度も吉野の顔を見ていない。仕事の電話で声を聞いただけだ。
・・・吉野に会いたい。
でもこの時間なら来ていたとしても寝てるだろうな。

ふらつきながらもドアの前に立ち鍵を出そうとしていると突然、開くはずのないドアが開いた。
「え?」
驚いてつい間抜けな声を出してしまうと、目の前にはもっとも会いたかった大切な恋人。
「おかえりートリ」
「・・・・・・・・・ただいま」
夢かと一瞬思ったが、すっと俺の荷物を持ったその手が現実だと教えてくれた。
「なんでお前起きてるんだ?それに出迎えなんてしてくれたことめったに無いだろ」
「いや、そりゃあそうだけど・・・、なんか 今日電話で少し元気なかったのが気になった・・みたいな」
「っ!」
「だから、やっぱ誰かに待っててもらえるのってうれしいかなって思って、その・・・うん。おかえりなさい」
恥ずかしそうに笑った顔に不覚にも泣きそうになってしまった。それを隠すために小さな吉野の体に抱きつく。
「うれしいよ、ありがとう。あと、ただいま」
「ん」
こいつは恋人であり幼なじみだ。いつも何も言わなくたって俺の気持ちに1番に気づいてくれる。
「これでご飯とか作れたら奥さんっぽいのになー」
「別にいいよ。千秋がいてくれるだけで俺はうれしい」
「・・・また恥ずかしいこといいやがって」
でもこれが俺の気持ちだから。
吉野の唇にやさしくキスをし、背中にまわした腕の力を少しだけ強めた。
こんなにもお前が好きなんだと伝わるように。






おまけ
「新婚家庭みたいにしたいならやはりあのセリフだろ」
「あのって?」
「おかえりなさい、ご飯にする?お風呂にする?それとも「誰が言うかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



fin

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