千秋の実家のお話。短編です。
朝のニュースが流れる中、 吉野家では母の頼子と娘の千夏が朝食を食べていた。
社会人として働いている千夏だが、 今は部屋着のまま食パンを口に運んでいた。
まだ眠いのかどこかぼーっとしている。
「お母さん、醤油とってー」
「はい。って千夏、あんた寝癖ひどいわよ」
「あとで直すー」
こういうめんどくさがりな所は千秋とそっくりよね。
内心そう思いながら頼子も食事を続けた。
『つづいては、今週の注目トピックスです。 某雑誌で集計された理想の女性ランキングが話題になっています』
「へー、理想の女性ランキングだってー」
「やっぱ女優さんとかかしらね?」
ニュースを横目で見ながら千夏は牛乳を手に取った。
『なんと1~5位を女優が固めるなか、 第6位に今大人気の少女漫画家、 吉川千春先生がランクインしたんです!』
「っぶ!げほっげほっっ....ちょ、 今吉川千春って言わなかった!?」
タイミングよく飲んでしまった牛乳が一瞬変な所に入りそうになり むせてしまったが、 何より今は聞き覚えのある名前がニュースで流れたことの方が問題 だ。
「あら、千秋のペンネームじゃない」
「何呑気にコーヒー飲んでるの!」
『ーーー街でも多くの女性からお言葉をいただきました』
『あんな素晴らしい漫画を描く吉川先生はきっと美人で、 漫画のような恋をしているんだと思います!』
『きっと私生活もきっちりしていて、 朝とかも優雅にお茶を飲んでそう』
『よく漫画でも美味しそうな料理のシーンとかがあるんで、 料理上手でかわいい人なんだと思います!』
『 このように若者から大人までも絶大な人気を誇る吉川先生ですが、 一応正式な性別や年齢は発表していない方なんです。 ですがそういったちょっと謎な部分がまた魅力の1つかもしれませ ん』
「お兄ちゃんが............理想の女性...?」
乗り出していた体を戻し椅子にもたれかかる。
だが、頼子と目が合い何かが爆発したように2人して笑い始めた。
「「..........ぷっ、あははははははははははははは!!」 」
「お兄ちゃんが理想の女性って!あり得ないっっはははははは」
「美人で料理上手できっちりした人ですって!あんなぐーたらで、 家事なんて何もできない子が... !」
「っっ、だめ....笑いすぎてお腹痛い...!」
涙を浮かべる程爆笑している2人はそれから数分間朝食がまったく 進まなかった。
一方同じ頃の吉野千秋の自宅では....。
朝食の匂いにつられて起きたはいいがテレビの前で肩を震わせなが ら立っている羽鳥に戸惑う千秋の光景が広がったいたとさ。
今日もどちらの吉野家もにぎやかである。
fin
社会人として働いている千夏だが、
まだ眠いのかどこかぼーっとしている。
「お母さん、醤油とってー」
「はい。って千夏、あんた寝癖ひどいわよ」
「あとで直すー」
こういうめんどくさがりな所は千秋とそっくりよね。
内心そう思いながら頼子も食事を続けた。
『つづいては、今週の注目トピックスです。
「へー、理想の女性ランキングだってー」
「やっぱ女優さんとかかしらね?」
ニュースを横目で見ながら千夏は牛乳を手に取った。
『なんと1~5位を女優が固めるなか、
「っぶ!げほっげほっっ....ちょ、
タイミングよく飲んでしまった牛乳が一瞬変な所に入りそうになり
「あら、千秋のペンネームじゃない」
「何呑気にコーヒー飲んでるの!」
『ーーー街でも多くの女性からお言葉をいただきました』
『あんな素晴らしい漫画を描く吉川先生はきっと美人で、
『きっと私生活もきっちりしていて、
『よく漫画でも美味しそうな料理のシーンとかがあるんで、
『
「お兄ちゃんが............理想の女性...?」
乗り出していた体を戻し椅子にもたれかかる。
だが、頼子と目が合い何かが爆発したように2人して笑い始めた。
「「..........ぷっ、あははははははははははははは!!」
「お兄ちゃんが理想の女性って!あり得ないっっはははははは」
「美人で料理上手できっちりした人ですって!あんなぐーたらで、
「っっ、だめ....笑いすぎてお腹痛い...!」
涙を浮かべる程爆笑している2人はそれから数分間朝食がまったく
一方同じ頃の吉野千秋の自宅では....。
朝食の匂いにつられて起きたはいいがテレビの前で肩を震わせなが
今日もどちらの吉野家もにぎやかである。
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